早速初日に、『Traces of Disappearance(消失の痕跡)』展へ行ってきました。
「保存と腐朽」や「永遠性の希求と儚さ」など、相反する要素が共存する「両価性」をテーマとし、哲学的概念・美術的な観点から「時」という概念にアプローチした、企画展。
おなじみ Espace Louis Vuitton Tokyoのあの空間に、4組のアーティストによる作品が展示されています。
♡
Kasper Kovitz
『The Sheer Size Of It (その大きさたるや)』
まさにその通り、直径7m10cmという大きさの作品！
しかも使用されている画材は…もはや画材ではなく、グミキャンディ！
HARIBO BEAR？！
その数 10万個以上！！！
タイトルの、その大きさたるや…
単純に 物理的な大きさということ だけではなくて、楽園というモチーフと その制作工程の膨大さを表しているのかな…
Kasper Kovitzは、時間とともに変化し朽ちていく素材を用いて制作しているアーティストです。
今回の 消失の痕跡展の会期は、
1月18日〜4月13日。
約3ヶ月後には 違った、変わった 姿をみることが出来るのでしょうか？それはもっと先のことかな？
とりあえず、4月になってからもう一度行ってみようと思っています。
ご存知 エスパス ルイ・ヴィトン東京は、ルイ・ヴィトン表参道ビルの7階にある アートスペースです。
人々や車の行き交う雑音が聞こえることはなく、青山を見渡すことの出来る高さであり、実際にそれが出来るガラス張り。そしてそこから差し込む陽の光…。
そんな環境に、The Sheer Size Of It。
ステンドグラス。
実に神秘的でした。
♡
Anne and Patrick Poirier
『The Soul of the World "Animd mundi" (世界の魂)』
メタル製の円錐が
Kasper KovitzのThe Sheer Size of Itと
この空間に良い〜ハーモニーを生み出していました。
そして驚くべきは、生きている鳥！
生きている鳥たちが作品の一部となり、展示されています。
living sculpture with living birds…！
足元には32の言葉。
美 Beauty、運命 Destiny、混沌 Chaos、忘却 Oblivion、記憶 Memory、むなしさ Vanity、情熱 Passion、無意識 Unconscious……など
もうひとつ『De Natura Rerum (物の本質について)』
和紙に転写された葉脈。
凹凸で表現されています。
葉を支える骨格であり樹液を運ぶ葉脈は、命の「痕跡」そのものである
…とのこと。確かに。
♡
畠山直哉
『Mont Ventoux (ヴァントゥ山)』
計12枚のシリーズ作品。
白がすき、雪がすき、山がすき な
私にとって最高の写真たちです。
たまらん～！
白色・雪・山は、モチーフとしても好きですが 実際'雪山'へ登り滑ることが好きですし、好きな場所なのです。そう、本当に好きなのです。
※登ると言っても、ゴンドラやリフトに乗って…です(笑)
ポストカードとかミニポスター、販売してほしかったな…♡
↑ お気に入りはこの写真
空の色、山の色、青と赤のポール
ん～、好き！！！
「(前略)登山とは、急峻な道だけが通じている高い地点を目指すこと、究極的には天や蒼穹に至ることです。これはスピリチュアルな境地への到達をも意味します。言い換えれば「我を離れて」自分を超越した視点(世阿弥が語る「離見の見」)を追求することなのです。」
♡
袁廣鳴
『Disappearing Landscape - Reason to be a Leaf (消滅する風景 - 葉である理由)』
9分間のビデオインスタレーションです。
枝と葉をスキャンし、コンピュータでの編集において すべての葉の葉脈を取り除くという加工を行ったという。
「(前略)葉は個性を取り除かれただけでなく、アイデンティティも奪い去られたが、視覚的・美的な美しさを今もなお保っている。こうした本来の文脈から外す手法は、かくして、何の遠近法的奥行きも示さない、平板化した均一性を生み出す。これは、現代のグローバル化した世界における我々の存在の有りようを隠喩的に反映している。」
鮮やかな緑が印象的でした。
ですがやはり、葉脈の無い葉は不気味です。
表参道へ行った際は
是非寄ってみてください ♡
Salut ♡
会期: 2014年4月13日(日)迄
開館時間: 12:00〜20:00
会期中無休・入場料無料
Espace Louis Vuitton Tokyo
渋谷区神宮前5-7-5
ルイ・ヴィトン表参道ビル 7F